ファイブリバーのお金のはなし

ITバブル、リーマンショックを乗り越えた投資家のブログ。

悪い円安が進む。

 円安が進んでいる。円相場が20年振りに一ドル=131円をつけた。日銀の金融川政策と低金利政策が続いている影響とみられている。

 日本経済が輸出中心の構造にあれば、円安はプラスに働き、国民の所得も上昇していく。ただ、バブル経済貿易摩擦を受けて、企業は海外へ生産拠点を移し、輸出で日本経済が潤う力は大きく低下している。

 

 金融緩和は、企業が投資をするお金が不足している状態なら、その効果も大きいだろう。ところが日本の主要企業は、お金不足には陥っておらず、潤沢に資金を保有している。また、個人も多くの人が所得が増えず、負債も増え、これ以上借り入れをしてまで消費を増やそうなどとの環境となってない。こうしたなか、金利を下げ、お金をジャブジャブに供給してもらっても、経済は拡大しない。

 

 国の借金を増やす環境を作って、むしろ将来の禍根を残している。将来のインフレが見えてくる。日本の金の価値は下がり、生活水準の低下を余儀なくされるような感じがしてならない。まだ、元首相が「しっかり緩和をつづけなければならない」などを言っている。ある程度、金融を緩和をして低金利を続けるのもよいが、あまりにも長期にこの政策を続けすぎた。必ず、この長期の政策は将来、「日本の経済をダメにした政策、長期政権が招いた悪政」の評価を受けるだろう。

 

 人口が増えるなかでのケインズ政策は有効と言われるが、人口減少社会での同政策は、悪い結果がもたらされる可能性が高いと言われる。現在の日本政府が、ポピュリズムでお金をバラまいているが、今後、負の面が強く表れ、私たち国民はひどい目にあうだろう。その時、この種を播いた張本人たちはいない。