ファイブリバーのお金のはなし

ITバブル、リーマンショックを乗り越えた投資家のブログ。

確定拠出年金の利用は得か?

銀行窓口での確定拠出年金の利用手続きが簡素化され使いやすくなる。果たして、確定拠出年金は得だろうか?。昔は、多くは確定給付年金と言って、年金の受給額は決められ運用に関係なく一定額が支給された。だから運用成績など心配なかった。こうした面から考えると確定給付年金のほうか確定拠出年金よりリスクが低い。では、なぜ企業は確定拠出年金の利用を増やしているか?。それは、確定給付年金だと、退職給付会計が2000年以降に導入され、運用が計画を下回れば企業が費用として負担する必要があり、利益が圧迫される。このため、企業給付年金から確定拠出年金に変更している。

 企業給付年金であれば、プロに委託して運用してもらっているので、一定の利回りは上げることができる。これを素人である個人が運用することになるので、大半の人は年金額は確定給付年金より確定拠出年金にしたほうが、少なくなると思う。運がよくて確定拠出年金原資が増えた人と、本当に知識を持って運用する人の年金額が増える程度ではないか?。

 では、確定拠出年金をしないほうかよいか?。

  これは利用したほうが正解かもしれない。なぜなら確定拠出年金の利用者は拠出金を税額控除してもらえ所得税・住民税などが減る。個人事業者だと、国民健康保険料や年金保険料も少なくなる。しかも、現在は低金利が続いており、普通預金金利は、0.001%程度で、100万円を一年預けたとしても金利収入10円にしかならない。定期でも70円~80円。少し、金融の知識を付けて、運用すれは運用額は増加する可能性が高い。

 また、「どこで運用するか」でも差がでる。投資信託を購入する場合、NISA口座や証券会社の口座より、確定拠出年金の口座で購入する投資信託のほうが、販売手数料、信託報酬、信託報酬留保が低く抑えられているからだ。

 60歳まで引き出しができないデメリットがあるが、「運用コストが抑えられてる」「破綻リスクが極めて低い(証券会社・銀行・保険会社は倒産リスクがある)」「税額控除などの制度が整っている」「時代の流れ」などを考慮すると、将来に備えができる良い機会を失っている可能性がある。